美しい本作りならおまかせ下さい。自費出版なら「竹林館」にご相談下さい。

出版社 竹林館  ホームへ戻る

  • お問い合わせ06-4801-6111
  • メールでのお問い合わせ
  • カートの中を見る
ホーム > 詩歌 > 記憶の中のピアニシモ

記憶の中のピアニシモ吉田定一詩集

著者
吉田定一
サイズ
A5変型
136ページ
製本
ハードカバー
ISBN
978-4-86000-331-9 C0092
発行日
2016/05/15
本体価格
2,000円

個数  

Pianissimo dans la memoire

 

Yoshida Teiichi

 

 

吉田定一の詩の本質は、きわめてわかりやすい言葉を使用しながら、

またユーモアの中に掬い取られ、「してやられた」という快感を覚える詩であっても、

読者のこころ(実存の感覚)を深くし、さらに世界へと開いていく働きがある。

一人のこころを深くする働き、すなわち実存の諸相へと覚醒を促す働きこそ、

詩あるいはポエジイと呼んでいい。

                     (尾崎まこと「解説」より)

 

 

記憶の中に眠っている一片(ひとひら)の光景―思い出を手掛かりにして。

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

猫のひとり歩き

 

 

夕暮れが夜に

さよならすると

 

路地という路地から

残り少ない夕日が 蝶になって

 

深い夕暮れの谷間に

消えていく

 

そんな景色を

夢見る日暮れ時

 

きまって猫はこっそり

ひとり歩きにでかける

 

けれど猫は どこへ行くわけでもない

夕暮れどきに描く

 

僕らの美しい空想の中を

ひとり歩いて帰ってくる

 

 靴屋の角を曲がって